乳腺の病気

乳癌

はじめに

乳癌の罹患者数は年々増加傾向にあり、現在、女性の癌罹患率は第1位となっています。日本では20人から30人に1人の割合とされていますが、欧米では更にその頻度が高い傾向にあります。ただし、乳癌の診断、治療は飛躍的に進歩し、事実、乳癌の死亡率は第4位であります。
乳癌に罹患しても、決して悲観することはありません。治療を乗り越え、普通に人生を送っている人が多数いらっしゃいます。我々は、一人でも多くの乳癌の患者さんが幸せな生活を送れます様、日々、診療させていただいております。
以下に、乳癌について、現在の診療内容にいてご報告いたします。

1.乳癌とはどんな病気か

乳癌は、乳腺を構成している乳管や小葉の内腔(内側)を裏打ちしている上皮細胞から発生します。癌細胞が乳管や小葉の中に留まっているものを非浸潤癌、乳管や小葉を包む基底膜を破って外に出ているものを浸潤癌といいます。割合は非浸がんが全体の約15〜20%、浸潤癌が80〜85%程度です。この他、癌細胞が乳頭に達して湿疹様病変が発生するパジェット病も稀にあります。
癌細胞は、秩序正しく働いている正常な細胞とは異なり、異常に増殖して局所で増大し、さらにはリンパ管や血管の中にもぐり込んで、リンパ節や他の臓器に転移し、身体の正常な働きを妨げ破壊する性格をもっています。
治療せずに放っておけば、周囲の組織に拡がり、リンパ管を通ってわきの下(腋窩)のリンパ節や鎖骨の上のリンパ節、あるいは血液を通って骨、肺、肝臓などの臓器へ転移し、命を脅かすことにもなりまねません。
このような事態を可能な限り防ぐために、できるだけ早く治療を開始しなければなりません。しこりが大きい場合や、腋窩リンパ節に転移を認める場合でも、最近は、各治療(化学療法やホルモン療法、放射線治療)を集学的に行うことで治療効果を高めることが可能になってきました。 旭川医科大学で経験した、過去5年間の症例数を以下に記載します。

乳癌手術症例数 乳房温存率
(%)
非浸潤癌率
(%)
センチネルリンパ節
生検施行例数
良性腫瘍生検等
H19年 179 78.3 13.5 146 50
H18年 142 57.7 20.4 90 36
H17年 132 44.6 15.1 13 38
H16年 118 38.1 12.7 - 42
H15年 83 37.7 12.0 - 33
H14年 78 39.7 10.2 - 28

2. 治療法を決定するための診断法

乳癌の治療法を決定するときに必要な事項は以下の事です。

  1. しこりの大きさと乳房内での拡がり具合(T因子)
  2. リンパ節への転移状況(N因子)
  3. 身体の他の臓器への転移の有無(M因子)

触診、マンモグラフィーや超音波検査、MRIによる腫瘍の局在診断、CT、骨シンチなどによる、リンパ節転移、遠隔転移診断により、治療方針を検討しています。
また、現在、マンモグラフイー上の微小石灰化のみで見つかる非浸潤癌の発見例が増加していますが、当施設では、H17年6月より、マンモトーム(吸引式乳腺組織生検システム)を有しており、しこりを触れない、非触知早期乳癌発見の増加に貢献しています。H19年4月までに約120例に行い、25例の腫瘤を触れない早期乳癌を発見しております。

マンモグラフィー マンモトーム MRマンモグラフィー 超音波検査

3. 乳癌の基本的な治療方針

乳癌の治療法には手術、化学療法、ホルモン療法、放射線治療などがありますが、病状によっては治療方針が異なってきます。我々は、現在以下の方針で治療を行っております。もちろん、病状、治療の長所、短所をご本人、ご家族と良く話し合った上で決定しております。

1. 他臓器に転移がない症例

  1. 腫瘍径2.0cm以下でリンパ節転移がないと考えられる症例
    :手術の適応とし、病理検査の結果により術後療法を決定する。
  2. 腫瘍径2.0cm以上、リンパ節転移がないと考えられる症例
    :手術治療と術前抗癌剤治療のどちらかを検討する。
     温存手術を目指すために、術前抗癌剤治療を施行する例もある。
  3. リンパ節転移をあきらかに認める場合
    :手術治療と術前抗癌剤治療のどちらかを検討する。

2. 他臓器に転移を認める場合

4. 手術前の薬物療法

乳がん手術の前に抗がん剤による治療を先行することを術前化学療法といいます。

〈目的 1〉微小転移を退治する

しこりが大きくなるにつれ、他の臓器に転移を起こす可能性は高くなります。転移は最初、がん細胞数十個〜数百個からなり、この段階では画像診断でも発見できません。これを微小転移と呼びます。しこりが大きい場合、乳がんと診断された時点ですでに他の臓器に転移している可能性は高く、手術後の再発は、この微小転移が数年〜十数年かけて大きくなったものと考えられています。したがって、全身に潜んでいるかもしれない微小転移を退治することが術前化学療法の目的の一つです。現在、術後に抗癌剤治療が明らかに必要と考えられる症例に対しては本法をお勧めしています。また、抗癌剤治療を術前に行った群と術後に行った群の予後の差はないと報告されています。

〈目的 2〉乳房を温存する

乳癌の手術には乳房温存手術(部分切除)と乳房切除術(全切除)があります。乳癌の大きさ、広がりによって決定していますが、腫瘍乳頭間距離が狭いほど温存手術施行率が下がります。そこで腫瘍の大きさを減少することで温存手術可能な状態にするために術前化学療法を行う例もあります。

5. 乳癌の手術法

1. 乳房温存手術

乳房温存手術の割合は年々増加しております。先述の如く、H18年は57.7%、H19年6月までの症例では65.4%の方に行っております。適応は、乳頭近傍まで癌が及んでいない患者さんです。最近は、患者さんとの御相談により、乳頭近傍に残存している癌が、非浸潤癌で微小な場合には、乳房切除術にせず、乳房温存手術に放射線の集中照射を加えた温存手術も行っております。

乳房温存術には、乳房扇状部分切除術、乳房円状部分切除術があります。原則として、手術後に放射線治療が必要となります。
乳房切除術に比べ、乳房、わきの下とも切除範囲が小さくなるため、腕や肩の運動障害が軽度ですみ、術後のリハビリテーションにより早く回復します。

当科では、センチネルリンパ節生検(後述)と組み合わせることで、整容性に特に考慮した手術を行っております。
具体的な方法として、乳輪辺縁(後に目立たない傷になります)と腋窩の2箇所に小切開(2〜3cm程度)を加えるだけで手術を終える症例が増加しております。内視鏡下に行う手術も適宜行っております。

*非触知乳癌の場合は、マンモトームシステムステレオガイド装置下にマーキングを行い、確実な温存手術を施行しております。

乳房扇状部分切除術 乳房円状部分切除術


2. 乳房切除術(胸筋温存乳房切除術)

乳房全部を切除しますが、大胸筋や小胸筋を残して、必要に応じてセンチネルリンパ節生検、あるいは腋窩リンパ節郭清を行う方法です。
乳房を全部切除するため、補整下着などで工夫が必要となりますが、現在、乳房再建術(一期的、二期的)を開始しましたので、希望の方とは、随時相談の上、行う方針でおります。

乳房切除術


3. 乳房再建術

乳房切除を行った患者さんにとって、喪失感、不自由さは計り知れないものがあると思います。我々は、大学倫理委員会の承認を経て、乳房再建術を開始しました。乳房再建方法には以下の方法があります。

1) 自家組織移植法
腹直筋、広背筋を使用する方法
2) 乳房インプラント挿入法
  1. 一期的再建;切除後、シリコンインプラントを使用する方法
  2. 二期的再建;過去の乳房切除患者さんに対し、TE (tissue expander) +シリコンインプラントを使用し、2段階で行う方法

自家組織移植法は、どのような状態の欠損にも対応でき、乳房欠損部の容量を自己組織で補う利点はありますが、乳房以外の部位に大きな傷跡や変形、後遺症が生じ、手術時間、入院期間も長くなり、基礎疾患によっては施行できない欠点もあります。
これに対し、インプラント挿入法は簡便で、かつ侵襲が少ない、入院期間は3日程度、などの利点をもち、耐久性に関しても大きな問題は指摘されていません。多くの施設で施行されてきました。但し、インプラントの国内生産はなく、輸入品の使用を余儀なくされるため、インプラントの代金には保険がききません。実際、45万円程度の自己負担となります。将来的には、保険が利くようになると考えられます。

4. センチネルリンパ節生検とは

センチネルリンパ節とは、リンパ管に入った癌細胞が最初にたどり着く腋窩リンパ節のことで、癌のリンパ節への転移を見張っているという意味で見張りリンパ節とも呼ばれます。

センチネルリンパ節生検は、手術の前に乳輪(または乳癌)の近くに色素またはRIを局所注射し、これを目印にして、腋窩に2〜3cm程度の小切開により、手術中にセンチネルリンパ節を摘出し、術中迅速病理診断により癌の転移の有無を調べることをいいます。リンパ節同定方法にはICGなどの色素を用いる色素法と、RI(ラジオアイソトープ)を用いるRI法、両者を用いる併用法があります。

センチネルリンパ節生検で癌転移を認めない場合は、腋窩リンパ節に転移がないと考え、それ以上の腋窩リンパ節の切除は行わず(腋窩リンパ節郭清の省略)、がんの転移を認める場合にのみ、腋窩リンパ節の郭清を行っております。 この方法を用いると、腋窩リンパ節に転移のない方への不必要な郭清をさけることができ、郭清に伴う弊害(上腕の運動障害や知覚異常、わきの下の浮腫や腕のむくみなど)を減らすことができます。
我々は現在(H19年1月)、ICGを用いた蛍光測定による色素法を行っております。
本法は、
1. RIを使用できない施設でも可能である。
2. RI法のコストの問題
の点で有利と考えます。H17年11月より開始し、約260例に施行しました。
以下にその成績を記載します。

同定率 98.1%
正診率 94.5%
偽陰性率 2.5%

現在、同定したセンチネルリンパ節の周囲に存在するリンパ節もサンプリングとして摘出していますが、その結果、偽陰性率は2.5%であります。また、過去の腋窩リンパ節郭清症例の局所再発率(過去7年間で0.78%)と比べ現在まで再発症例は経験していません。

5. クリニカルパスについて

当院では、乳がんの手術で入院する患者様にクリニカルパスを使用しています。
クリニカルパスとは、標準的な治療予定と退院までの目標を明確に記載した文書です。クリニカルパスを用いることで、効率的で、だれにでも理解しやすい治療が可能となり、全例に使用しています。(クリニカルパスはダウンロードしてご覧になれます)

クリニカルパス(PDF/368k)ダウンロード

6. 入院期間について

基本的に前日入院、翌日手術です。術後、2-3日程度で退院可能であり、大部分の患者様がそうされています。特に、乳房温存手術+センチネルリンパ節生検で終了した場合は翌日退院も可能です。

6. 手術後の薬物療法

乳癌は進行すると周囲のリンパ節に転移し、更に、血液の流れに乗って、肺、肝臓、骨などに遠隔転移を起こします。乳がんが完全に局所にとどまっている早期癌の場合(非浸潤癌等)には、手術や放射線治療の局所治療だけで治癒する可能性が高いといえます。しかし、局所治療の範囲以外にわずかでも転移が存在すると、後に再発転移を起こし、治癒が困難となる事があります。そのため、全身治療である、薬物療法が必要となりますが、病状に見合った個々の治療方針を立てなければなりません。

術後補助療法に関しては、国際乳癌会議の推奨治療方針を基本として治療方針を検討しています。すなわち、再発のリスク分類とホルモン感受性の有無、閉経の有無によって決定しています。リスク分類は、1) 腫瘍の大きさ、2)腫瘍細胞の悪性度(Grade分類)、3)リンパ節転移の有無と個数、4)癌周囲の脈管、リンパ管への浸潤の有無、5)HER2発現の程度、6)年齢、等の要素により規定されています。ただし、治療方針の決定は、患者様、御家族と十分に利点、欠点を話し合った上で決定します。

乳がん手術後の患者さんにおけるリスクカテゴリーの定義
リスクカテゴリー
低リスク 腋窩リンパ節転移陰性で、以下の項目をすべて満たすもの
  • 病理学的腫瘍径(pT)≦2cm
  • グレード1
  • 腫瘍周囲の脈管浸潤がない
  • HER2/neuの過剰発現・遺伝子増幅がない
  • 年齢≧35歳
中間リスク 腋窩リンパ節転移陰性で、以下の項目が1つでも該当するもの
  • 病理学的腫瘍径(pT)>2cm
  • グレード2〜3
  • 腫瘍周囲の脈管浸潤を伴う
  • HER2/neuの過剰発現・遺伝子増幅を伴う
  • 年齢<35歳
腋窩リンパ節転移1〜3個陽性で、
  • HER2/neuの過剰発現・遺伝子増幅がない
高リスク 腋窩リンパ節転移1〜3個陽性で、
  • HER2/neuの過剰発現・遺伝子増幅を伴う
腋窩リンパ節転移4個以上陽性
乳がん手術後の患者さんに対する薬物療法の考え方(概略)
リスクカテゴリー 内分泌反応性 内分泌反応性
不確実(uncertain)
内分泌非反応性
低リスク ホルモン療法
または治療なし
ホルモン療法
または治療なし
該当無し
中間リスク 化学療法→ホルモン療法
(またはホルモン療法単独)
ハーセプチン療法
化学療法→ホルモン療法
(化学療法+ホルモン療法)
ハーセプチン療法
化学療法
ハーセプチン療法
高リスク 化学療法→ホルモン療法
ハーセプチン療法
化学療法→ホルモン療法
(化学療法+ホルモン療法)
ハーセプチン療法
化学療法
ハーセプチン療法

1. ホルモン療法

乳房が月経前に張ったり、母乳をつくったりするのは、ホルモンの作用によるものです。特にエストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが細胞の増殖に関わっており、個々の細胞がもっている受容体を通して作用を現します。乳癌になっても、女性ホルモンの受容体をもっている場合が多く、これらの受容体を介して、細胞の増殖が促されます。ホルモン療法とは、この細胞増殖の経路をブロックすることにより治療を行うことで、多くの薬剤が開発されています。

ホルモン療法剤の投与法と主な副作用
薬剤 投与法 主な副作用
抗エストロゲン剤 毎日経口 ほてり、悪心・嘔吐、食欲不振、無月経、月経異常、膣分泌物など
LH-RHアゴニスト製剤 4週または12週に1回、皮下注射 低エストロゲン症状(ほてり、頭重感、めまい、肩こりなど)、骨痛、月経回復遅延など
アロマターゼ阻害剤 毎日経口 ほてり、悪心、疲労感、頭痛、無力感、倦怠感、性器出血、脱毛など
プロゲステロン製剤 毎日経口 食欲増進(体重増加)、満月様顔貌、子宮出血、浮腫、血栓症、月経異常など

2. 化学療法

抗癌剤は癌細胞が増殖する過程に直接影響を及ぼし、癌細胞を縮小または死滅させます。一方、抗癌剤は正常細胞にも影響を与え、吐き気、下痢、脱毛、骨髄抑制(白血球減少など)の副作用を起こしますが、副作用が許容される範囲にとどまり、抗がん剤が効果を示す場合には有効な治療手段となります。
現在、外来点滴センターが設置され、多くの人が通院の上、抗がん剤点滴を行っております。

代表的な抗がん剤と使用方法

1) アンスラサイクリン系薬剤
FEC療法
F:フルオロウラシル E:エピルビジン C:シクロホスファミド
3週間に1回点滴、これを6回繰り返します。エピルビシンの量によってFEC75、FEC100の治療があります。(我々は、基本的に60歳以下はFEC100,60歳以上にはFEC75を適応としています)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18
F
E
C
2) タキサン系薬剤
パクリタキセル(タキソール、パクリタキセル)・ドセタキセル(タキソテール) 毎週投与、または3週間に1回点滴をします。パクリタキセル毎週投与法は、主に、再発乳癌症例に施行しています。他の経口抗がん剤(ゼローダ等)との併用、後述のハーセプチンとの併用により、より治療効果を挙げております。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
毎週投与
3週間毎
13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
毎週投与
3週間毎
3) アンスラサイクリン系薬剤とタキサン系薬剤の併用
アンスラサイクリン系薬剤を4回投与後、タキサン系薬剤を4回追加します。 3週間に1回点滴をします。術前抗癌剤治療、リンパ節転移を認める症例に対して適応としています。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
FEC
タキサン系
12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22
FEC
タキサン系
4) 経口抗がん剤
現在、使用しているのは、経口フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍薬のカペシタビン(ゼローダ)やTS-1などを用いています。

5) 分子標的薬剤:ハーセプチン

近年、癌増殖のメカニズムの研究により、がん細胞の増殖に必要な刺激を取り込むための受け皿である受容体をもっている癌細胞があることがわかりました。受容体の一つにHER2タンパクと呼ばれているものがあります。ハーセプチン(トキスツズマブ)は抗体の一種で、HER2タンパクの働きをブロックして、癌細胞の増殖を抑えます。また、免疫反応によりHER2タンパク陽性の癌細胞を破壊します。抗がん剤やホルモン療法剤とはまったく違うメカニズムで効果を発揮します。HER2強陽性の症例が治療対象になります。 従来、再発、進行乳癌のみに用いられてきましたが、最近は、術後補助療法としての有用性が報告され、術後1年間の投与症例も増加しています。

7. 放射線治療

早期乳がんに対する乳房温存術後は乳房照射を行うべきとされています。
乳房温存療法における放射線治療の役割は、手術で取りきれなかった可能性のある癌細胞を根絶することです。我々は、乳房温存手術後は必ず放射線治療を行う方針でおります。

また腋窩リンパ節に4個以上の転移があった患者さんは再発の危険度が高いとされ、リスクを下げるために胸壁に放射線治療を行っております。

8. 術後リハビリテーション、外来フォローについて

手術で腋窩リンパ節を郭清すると、リンパ液の流れが悪くなることで浮腫が生じたり、傷がつっぱって、腕や肩が動かしにくくなることがあります。これを予防するため、腋窩リンパ節を郭清したときはリハビリテーションを行います。当院では、専任看護師によるマンマ外来を定期的に行い、御説明、御指導を行っております。

リンパ浮腫の予防

手術で腋窩リンパ節を郭清すると、リンパ管が切断されることでリンパ液の流れが悪くなり、腕にむくみ(リンパ浮腫)が起こることがあります。

リンパ浮腫を予防するためには、リハビリテーションによって、肩の周囲の筋肉を十分に動かし背部のリンパ管の働きを促進することが大切です。また日常生活の中で、腕のリンパの流れを悪化させないように注意することが必要です。特に、皮膚に傷ができると腕の血液の循環量が増え、リンパ液が皮膚の下にとどまり浮腫を生じやすくなります。

最近では、センチネルリンパ節生検施行症例の増加により、リンパ浮腫の発生頻度が、著名に低下しております。

補整下着

手術後の乳房の変形を補うために、パッドや専用の下着があります。
サイズや形、材質も豊富で、自分の生活スタイルや体にあったものを選ぶことができます。

自己検診

毎月1回、日を決めて、手術側と手術をしていない側の乳房も自己検診を行いましょう。少しでも気になることがあったら、主治医に相談してください。

マンマ外来

乳がんの手術を受けられた患者様に、看護師がリハビリテーションやリンパ浮腫・補整下着・自己検診・化学療法中の副作用の対処方法などの説明をしています。病気に対する不安や悩みをひとりで抱え込んでしまわずに、お気軽にご相談ください。
マンマ外来の日時についての詳細は、看護師にお尋ねください。

以上、乳癌について記載させていただきました。

乳房に関して、悩んでいらっしゃることがありましたら、気軽に当科外来に来院されてください。乳腺専門医が診療に当っております。

診療日
  • 月曜日、水曜日、金曜日の午前中(13時頃まで)
    火曜日、木曜日の午前中は、手術日のため、紹介された方、緊急の方のみお受けいたします。
連絡先
  • 21番受付 乳腺内分泌外来 担当:北田 正博  tel. 0166-69-3815

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